カエルのポーズ=股関節が軟らかい=健康?
股関節の柔軟性が高いと健康になる、という話があるようですが、これは本当なのでしょうか?
確かに股関節が柔らかく、開脚180°開くとカッコイイかもしれませんが、それと健康とはイコールではないようです。
当院、痛みの専門院にはヨガのインストラクターやバレエダンサーの方など、世間一般から比べて、関節の柔軟性の高い方が多く来院されます。
痛みを専門としているので、お悩みは「痛み」があることが大前提です。
そのほかにも、多くの病気を抱えている方がほとんどです。
当院だけでなく、全国にある多くの治療院にも、そのような方が来院されているという話を聞きます。
この実態を見ても、「 股関節の柔軟性 = 健康 」ではないようです。
股関節の柔軟性と筋肉が軟らかいは違う
股関節の柔軟性が高くても健康になれない。
ヨガのインストラクターの方は、カエルのポーズもできて健康的と感じていた方には、ショックを受けた方もいるかもしれません。
一つひとつ説明していきましょう。
まず、多くの人が誤解しているのが、股関節の柔軟性と筋肉が軟らかいことは違うということです。
関節・股関節の柔軟性が高い、股関節の動きが大きい、可動域が広い、という状態は、靭帯が柔らかい、もしくは靭帯が長い、ということになります。
筋肉が硬くても、靭帯が柔らかければ股関節の可動域は広くなります。
筋肉が軟らかくても、靭帯が硬ければ股関節の可動域は狭くなります。
もう一つ、不調、病気、疾患といわれるものの2/3以上、パーセントにすると60%以上は血行不良が原因です。
血行不良があると、肝臓も腎臓も胃も腸も、満足に動くことも出来ませんし、
疲れたときの回復も遅くなります。
血行不良も短期間であれば問題はありませんが、数日、数週間、仮に数ヶ月も続けばどうでしょう。
臓器に自覚症状が出てきても、おかしくはありません。
気づいた時には、病状は進行してしまうこともありえます。
カエルのポーズもほどほどに
これら2つを踏まえて、なぜ血行不良が起こるのか解説していきましょう。
血行不良は、太い血管が圧迫されることで、血管が細くなり起こります。
太い血管を圧迫できるのは、体の中ではほとんどが筋肉の緊張によるものです。
その中でも代表的な部分が、鼡径部(そけいぶ)、股関節の部分に流れている血管です。
つまり、股関節を中心とした筋肉が緊張する(硬くなる)と、鼡径部に通っている太い血管を潰し、血行不良が起こります。
関節の柔軟性が高い低いに限らず、筋肉に対して行ってはいけないのは、関節の可動域を超える過剰なストレッチです。
可動域を超える過剰なストレッチは、筋肉の線維を痛め硬くしてしまいます。
硬くなった筋肉は縮む力が働くので、血管を圧迫し血行不良を起こすのです。
カエルにはカエルだからこその体の使い方があります。
ポーズにこだわらず、無理のない範囲で体を動かしていきましょう。
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