病気が治る とは
病気が治るということは、病気に苦しんだ患者にとって本当にうれしいことです。
しかし、「治る」ことの定義とは何でしょう??
その前に、小話です。
私が19歳のとき、事故により薬指を骨折しました。
第二関節は複雑骨折で、靭帯も断裂しました。

曲がった指を見て、できるだけ真直ぐに戻し、整形外科へ行きました。

レントゲンの結果、第二関節は複雑骨折し、靭帯は断裂
医師;「靭帯が断裂していますから、手術しますか?」
私 ;「靭帯が切れたままでは日常生活に問題ありますか?」と聞くと、
医師;「無理をしなければ問題ないでしょう。」
その言葉を聞き、靭帯の接合は行いませんでした。
曲がったままの指に金具で固定し石膏を巻き始めた医師に、
私 ;「このままだと曲がったままになってしまいますよね?
金具を曲げてつけないと、真直ぐにならないと思うのですが??」と尋ねると
医師;「それもそうだね。」と・・・

私が指示した曲げ方で、医師は金具を曲げ始め、私に問い正します。
医師;「このくらい曲げればいいかな?」と・・・
私 ;「たぶんこのくらいなら真直ぐになりそうですね」
不安ながらも、そう答えました。
そして、いよいよ石膏が外れる日。
石膏が外れ、下の写真のようになりました。

曲がったままの指を見て、悔しい気持ちでしたが、医師は思いもよらないことを口にします。
医師;「あー。綺麗に治っていますね」と。
この薬指を見て、綺麗に治っていると思う人がいるでしょうか??
この小話を元に、「病気が治る」ということについて記載します。
治る定義とは。
病気が治る。怪我が治る。この治るという言葉は、人によって受け取り方が違います。
ここは「痛みの専門院」ですから、痛みを伴う症状について
治るとは何か!を記載します。
患者Aさん;「水中ウォーキングは治るんだよ。だから毎日通っている」
患者Bさん;「あの整体へいけば治るんだよ。だから毎月通っている」
患者Cさん;「手術してから一ヶ月は治っていたんだけど」
Aさん、Bさん、Cさん。3人の意見がありますが、治ったということでしょうか?
この3人は、治ったのではなく改善した。 と言うことになると思います。
私を訪ねてくる患者さんは、どこで治療しても治らなかった患者さんばかりです。
どこでも治らなかった痛みや痺れが消え、多くの患者さんが
喜びの声・体験者の声を多くいただいています。
驚くことに、中にはこのように言う患者さんもいます。
患者Dさん;「ゴルフをやると痛くなるんだけど、やらないと治っているんだけど」
患者Eさん;「3日間重労働をすると自分だけ痛くなる。でも鍛えたら治った!」
Dさん、Eさんは、治っているといえるのでしょうか?
Dさん、Eさんの場合、間違いなく筋力不足からの筋肉痛と言えるでしょう。
私の考える”治る”とは、原因があるから痛みを感じているので、
原因が無くなることを治ると考えます。
痛みや痺れは診断名にかかわらず、
筋肉の緊張で起こります。
原因は筋肉の緊張ですから、
筋肉の緊張が無くなる=筋肉が軟らかくなれば痛みが消える
痛みの原因である筋肉の緊張状態をなくすために、
緩消法(かんしょうほう)を考案しました。
そして、私を含め多くの痛みに苦しむ人の体から、痛みや痺れが消えました。
筋肉を緊張させる理由は、
痛みQ&A、
筋肉の特性、
線維筋痛症や関節リウマチ、靭帯骨化の痛みについては、
靭帯・腱の特性でも説明しています。
痛み、痺れの始まりは、筋肉の緊張ですから心配は要りません。
痛みの原因である筋肉の緊張。 筋肉が軟らかくなれば痛みが消えます。
そして、筋肉が緊張しなければ痛みが出ません。
ボルト固定の手術や、人工関節などの手術で筋肉が緊張しやすい場合、また万が一、筋肉が緊張して痛み出しても、筋肉を軟らかくする方法を知っていれば、すぐに行えばいいだけです。
治るということは、原因を取り除く・無くす ことであり、
改善する程度のことではありません!
診断名にとらわれず、痛みの原因を知ることが第一です。